お知らせ
2021/05/29(土)
お知らせ
仕事とプライベート
2週間前の日曜日、授業中に突然妻からの電話が鳴った。高熱で寝ていた2歳の息子が、痙攣を起こして意識がない、というのだ。
すぐに救急車を呼ぶように告げ、授業を一方的に打ち切り、車に飛び乗り、気づいたら搬送先の福山市民病院にいた。
おかげさまで、息子は4日ほど入院して事なきをえた。熱性痙攣だろう、とのことだった。
さて、中断した授業は後日、補講をする。それはそれですむだろう。問題は、あの時に授業を中断して飛び出して行った自分が、果たして正しかったのかどうか、だ。
日曜日は4コマの授業がある。どれも高校3年生の授業。彼らも人生を賭けて勉強中だ。その彼らをほっぽり投げて病院に駆けつけた行為を、塾で授業をしていた、または授業を待っていた高3生たちはどのように思っただろうか?
たまに、プロ野球の助っ人外国人選手がシーズン途中に「妻が出産で…」とか「家族が病気で…」といった理由で帰国することがある。そんな時、私はこう思ったものだ。「大勢のファンを無視するのか?」と。
経済誌の記者をしている時に「仕事が佳境で、親の死に目にも会えませんでした」と語る経営者に、自分は感服していなかったか?
私が飛び出して行った後、塾の後片付けをしてくれた國廣先生は、私の行動を評価してくれた。だが…
仕事とプライベートの両立は難しい。いくら理想を高く掲げても、いざ現実に直面すれば儚く脆いものだ。
ただ、少なくとも自問自答だけは忘れないようにしたい、そう思う。