お知らせ
2013/06/04(火)
高校部
本当のライバル
先日、今年の卒塾生で浪人中のS君が塾に
顔を出してくれた。地方国立大と難関私大
に合格しながら、あえて浪人の道を選んだ。
今は某大手予備校の選抜クラスに在籍して
いる。
私「調子はどう?」
彼「まあまあです(微笑)」
私「模擬、どうだった? 」
彼「英語は160点台でした」
私「1年間、がんばったもんね」
彼「はい、でもやっぱ現役時代は考えが
甘かったです」
彼と話をしながら、ふと今年の塾生のこと
を考えた。基本単語がさっぱり覚えられて
いない者。イマイチ、ヤル気の感じられな
い者。しかし、彼らの志望校の偏差値は、
S君の志望校の偏差値よりももっと高かっ
たりもする。模擬を受けても120点前後、
上位層でやっと160点いくかいかないかと
いうのが現状だ。
浪人生は、知識もテクニックも現役生より
はるかに上だ。しかも大学受験の厳しさを
身をもって経験している。だから、春から
全力疾走中だ。現役生が戦わなければなら
ないのは、実はこの浪人生たちなのだ。
現役生が浪人生との得点差をうめられるの
は、ベストを尽くしても今年の晩秋以降に
なるだろう。そう考えると、もう時間がな
いことが分かる。かくいうS君も去年のこ
の時期の暗記不足が、長文読解で最後の最
後まで足を引っ張った。「現役時代は甘か
った」との発言も、そのことを指している
のだろう。
志望校を変える必要はない。だが、その志
望校には捲土重来を期す浪人生たちが、手
ごわいライバルとして現役生の前に立ちは
だかっていることを、忘れてはならない。